エリグロアジサシ飛来

エリグロアジサシ飛来

 夏の暑さが本格化する頃、八重山の海岸ではアジサシの飛翔が見られるようになる。
 5月24日、石垣島富崎灯台付近にエリグロアジサシ一羽が飛来しているのが見られた。26日には3羽がその近くの洋上をいっしょに飛び去っていくのが見られ、八重山の海に夏本番を告げるアジサシ到来が本格化する。すでにコアジサシの飛来は確認されており、今後はオオアジサシ、ベニアジサシの飛来があるはず。これから続々陸に近づき、営巣地を探していく個体が飛来する模様。エリグロアジサシはミジュンなどの魚の群れを追って陸に接近し、その近くの安全な岩場に営巣する傾向がある。はるか洋上をエリグロアジサシが通過すると鳴き声は聞こえても、姿は見えないことが多い。陸に来れば、彼らはコロニーをつくって複数で営巣地を持つため、エリグロアジサシが多数群れていれば営巣地は近い。ただ営巣する岩場が陸に近ければ、貪欲なカラスが巣を襲うこともあり、また人が近づいて荒らすケースも。アジサシたちには、ミジュン(イワシ)やガチュン(アジ)の群れなどが集まる魅力ある八重山の海だが、そこを目当てにする災難の種もまた多い。チドリ目カモメ科アジサシ属の野鳥で、体長は30センチから32センチほど。目から後頭部へ黒い帯の模様があり、エリグロとされる命名された理由だ。石垣島では夏が盛りになると、海岸ではこのアジサシがよく見かけられるようになる。

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