今季、石垣島での初鳴きが遅かったイワサキクサゼミだが、4月22日、石垣市新川の新川公園近くでは、狭い一角に80尾以上のクサゼミが鳴く光景が現われ、大音響のなる蝉の合唱が周囲に響き渡っていた。例年、3月中旬から下旬にかけて初鳴きが聞かれるイワサキクサゼミだが、今年は1月15日の極端な冷え込みや、年明けから続いた日照不足などで、3月はほとんど聞かれず、ようやく4月初旬に川平などで鳴きはじめて、以後各地に初鳴きの一報があがった模様。ただ、声が弱く、警戒心の高さが目立って、近づくとすぐに泣き止むなど不思議な状況。ところが22日の日差しで、一気に逃げないセミたちの大合唱が聞かれることとなった。ようやく、石垣島に夏らしい雰囲気が出て、全国的なゴールデンウイークが近づくことになる。14日より熊本大震災がはじまった。こんな規模の揺れはない。
クサゼミの出現が遅れたことと震災の因果関係は考えられないが、約250年前の明和の大津波が石垣島にはある。まず、市民の感情は、真剣なものがある。明日、石垣防災の日で、訓練がある。明和の大津波の慰霊祭もある。被災地への応援も進んでいる。もちろんそれも大事だが、防災の備えも、並行したいところだ。