4月14日からはじまった熊本大震災は、16日にマグニチュード7・3の本震を迎えて、九州が広い範囲で大打撃を被った。死者は40名を越え、犠牲者は阪神大震災クラスではないが、地震規模はそれを超えている。
4月20日、八重山漁協は、熊本震災により被災した熊本市場の荷受人(仲卸)からの要請を受け、キハダマグロ50本を(売値をキロ1200円で)熊本向けに送付。被災により熊本ではセリができないため、鮮魚が不足する状況を打開したい仲卸が、そのままスーパーに入荷して、熊本での食料品不足に対応する。八重山漁協としては、仲卸が被災支援で動いているのであれば、復興支援として値段を調整したい考えで、その旨を注文先へ伝達する予定。
この日、キハダマグロがダンボールにつめられて続々出荷された。八重山漁協では熊本市場との日ごろの取引もあり、県外の出荷先市場としてはお馴染みの場所。そこでの被災は、八重山漁協関係者には見逃せない事態でもあり、早期の復興を願って、できれば支援に踏み切りたい考え。20日時点では、まだ詳細が確認できておらず、詰めていきたい考えとの事。戦慄が体に帯びる巨大地震からの復興支援の声。そして行動。かくして、熊本への搬送ルートや仲卸の対応を見つつ、支援を図る素早い反応だった。そこは50本に限らず、もう50本追加で、支援する値段での送付を実行。遠く離れた八重山からでも、直接関与する取引相手があると、連携がかくも素早く出来る見本だ。