クロマグロが初の水揚げ

クロマグロが初の水揚げ

 フォークリフトで片側を支えなければ、揚げられないサイズの魚の水揚げがあった。
 3月30日、石垣市新栄町の八重山漁協に今年初となるクロマグロ(ホンマグロ)が水揚げされた。例年クロマグロは4月20日頃から獲れ出すため、漁業関係者も驚いた様子で水揚げを手伝っていた。捕ったのは延縄でメバチマグロやキハダマグロをねらっていた天心丸船長、田中博幸(49)さん(石垣市川平)。揚がったマグロは全長267センチ、重量413キロと八重山漁協では記録的な大きさ。「びっくりしました。冬用のナイロンで仕掛けていたので切れてしまい、チェーンブロックで揚げました」と笑顔がこぼれた田中さん。石垣島南方の30マイルで、天心丸でひとり漁をして「クロマグロがかかったのを知ってから揚げるのに5時間」かかったという。
 クロマグロ漁は、多いときで年500本揚がったときもあったが、近年は150本前後で(2013年146本、2014年162本)、昨年は異常に少なく89本と振るわなかった。今回の幸先の良い水揚げにマグロ漁の他の船長らも駆けつけ、水揚げを手伝う中、うわさを聞いて集まった人で人だかりができ、今期クロマグロ漁への期待感があふれていた。なお、クロマグロはまだ体温が高いため氷で冷やされ、明日に築地へ送られる見込み。「こんな大きいのは、築地送りしかない」と思いがけない時期とサイズに与那嶺課長は、まだ様子見の模様で判断は明日の決まる。

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