自生のセイシカが満開

自生のセイシカが満開

 今年3月3日に石垣島にある県営バンナ公園で植え込みに見られるセイシカが開花して、春を告げる幻の花となった。その後、3月23日に石垣島野底岳の山頂が望める山中で、約10mの高さにまで生育したセイシカが満開を迎えているのが見られた。山中で自生するセイシカが満開を迎える様子はなかなか見られない。近くで見ると、幹の木肌が瘤状になるほどの老木ぶりだが、薄紫の花びらは相変わらず上品で、太い一本の幹が二つになり、天へ向かってまっすぐに伸びて、周囲の植物に負けない高さに生育している。そばに河川はないが、湧き水でなる湿地があり、どこか神秘的だ。神が与えた最適な生育条件で10m近い大樹に成長しえたのは、台風多い八重山には奇跡としかいいようがない。

この記事をシェアする