11月10日、五穀豊穣と来夏世の豊作を祈願する国の無形文化財「竹富島の種子取祭」の奉納舞踊の日がスタート。奉納舞踊の行われる世持御嶽に午前9時半に役員ら一行が到着。御嶽の庭に入ると、この日は、玻座間村が中心になって奉納芸能が展開。いつも観光客でひっきりなしに忙しい竹富島だが、この一週間はこの伝統行事のために、島人は全力投球となる。庭の芸能から、舞台芸能と次々に織りなされる舞台は、見応えあり、方言で歌われ、狂言も那覇や首里方言で、唯一話がわかるのが、挨拶の時ぐらい。しかし、島人には馴染みの台詞で、集まる共郷会員には懐かしい舞台、はじめての観光客にも、故郷の行事を大事に継承する島人の熱意は伝わり、独特な舞台に釘付けになっていた。
今回は、なぜか役員らの人数が少なく巻き歌に参加する人群の厚みが薄いのが目立った。世代交代の時期にさしかかって、いるのが感じられる種子取祭だった。なお11日も仲筋集落を中心に大いに盛り上がった。