竹富公民館が1万以上の署名を手に要請

竹富公民館が1万以上の署名を手に要請

 コンドイビーチのリゾート事業計画の開発不許可求める
 4月16日午前9時10分から石垣島の竹富町役場で竹富島の地縁団体法人竹富公民館の役員ら5人が、川満栄長町長へリゾート事業計画の開発不許可を要請した。
 この日、町長室を訪れたのは、上勢頭篤竹富公民館長、新田長史同副館長、水野景敬同事務局、友利勝同主事、内盛正基青年会会長の5人。冒頭、上勢頭公民館長が川満栄長に対し、今年1月の竹富公民館定期総会で株式会社アールジェイエステートが計画する(仮称)コンドイビーチホテル事業計画について、全会一致で反対を決議したことを報告。まずは、竹富公民館長上勢頭篤氏が役員を代表して要請文を読み上げた。内容は竹富島でのコンドイビーチ事業計画の認可を認めない確約を求めており、川満町長に直接要請した。
 要請の後、町長は、「以前に町長室で事業計画側と会った際、竹富憲章持つ島でもあり、自治が盛んな島でもあるから地域住民との話をしっかりやることを述べた」として、今回のこの竹富公民館の決議を重く受け止めるとした。また町長は「町としては景観条例に関する審議委員会を立ち上げて、審議をしていくことになっている。大きな会社が入ってくるときに起こってくるのは、ゴミの問題、水の問題。これは、今、島に暮らす人には重要なものがあり、水など足りてくるかの否かを考えた場合には、話し合いは重要です。島づくりに取り組んできた地域の思いをどう受け止めるかは、重要な部分と考え、事業側へねばり強く対話を促す方向に力を入れていきたい」と述べ、求める確約には答えなかった。
 公民館長は、住民人口360人で、子どもを除く有権者253人中200人が事業計画への反対を示し、残る53人はこの問題にかかわりたくない人々。いわば、水牛車問題から発して、星野リゾートと、理想の竹富島の自治が揺れる状況がある。対立の回帰を恐れる人が、触れたくない思いにある模様。
 記者の質問に公民館長は「すでに建設した星野リゾートへも反対運動があったが、事業者側の地域の精神や文化を学ぼうとする姿勢が見られたこともあり、互いに対話の中で実現した」と、その姿勢を評価。今回新たに計画するコンドイリゾートに関しては、一方的な図面を見せての、建設を告げるやり方を強く批判していた。
 なお、4月23日には、竹富公民館役員らが那覇の県庁へ知事要請(3時)と県議会要請(2時)を予定。

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