2月7日から8日の二日間、石垣市健康福祉センターでハーブフェスティバルin八重山が開催された。これは、前日6日の第22回全国ハーブサミット石垣市大会の開催に伴い実施されたもの。八重山におけるハーブの魅力でおおいに盛り上がろうとの趣旨。このイベントを機会に八重山ではハーブを命草(ぬちぐさ)と呼ぶことに決めたのは、使い方次第で命を育む草になると位置づけ、大切にしていく願いを込めたため。会場には、このフェスティバル開催に向け、互いに知恵を出し合った市民および、八重山でハーブに関わる物産店や飲食店および、体験ワークショップ等が集結。開催の午前9時から会場入り口は入りきれない人であふれる盛況ぶり。間をおいて再度足を向けてたどり着いたという人が多数出て、関心の高さが表れていた。会場は、物産販売エリアに飲食エリア、体験エリアのほか、展示エリア、体験ワークショップエリア、ティールームエリアなど、多彩なコーナーが設けられ、好みの場所でハーブに接することができ、ハーブ三昧が楽しめるものとなっていた。このほかトークショーや講演会など11の多彩なステージイベントも催され、内容も深い催しとなっていた。来場者の一人は「花や野菜などの農産物とは違い、料理の調味料的な、どこか添え物的なハーブであれば、これを中心に据えたイベントは難しいものがあるが、見事だ」と絶賛。長年暮らしに役立つハーブを研究してきた愛好者らが約2年がかりでハーブサミットの誘致からフェスティバル開催まで、精力的な取り組みを続けて、かく実現した模様。開催者側も驚く来場者の多さに、島のニーズがかいま見えた。東京のハーブ研究所の木村正典博士は「八重山ではつい最近まで庭に薬草があった暮らしがあり、高齢者はそれを懐かしく思い、また孫や子供の世代が祖父母との思い出に、このイベントに足を運んでくれたのではないか。ハーブの会場としては、店と来場者の間の垣根がなく、にぎやかに語らえる雰囲気に満ちていた、いままで見たことのない賑わいの中で、イベントが展開していた」と、独自な雰囲気があったことを喜んでいた。
この日、家族で会場を訪れた慶田盛理美さん(29)は、「ハーブティーを買おうと来たのですが、結局いろんなものを買うことになりました。ゲットウのような身近な植物が石けん、化粧品、お茶などの製品になるのを知って驚きました」と、笑顔で感想を述べていた。