日本敗退サッカーワールドカップブラジル大会

日本敗退サッカーワールドカップブラジル大会

 6月25日、午前5時から朝日テレビ系列の生中継で放映されたサッカーワールドカップブラジル大会日本VSコロンビア戦は、1-4で日本が完敗。決勝リーグへの道筋を失った。思えば、ブラジルは赤道直下の国。しかも冬。八重山は北回帰線が近くにある亜熱帯の地。ブラジル入り直前のフロリダとは、北緯は同じである。何か貢献できたのではないか。この時期の日中の八重山の暑さは破格。次期のロシアでのワールドカップへ向けて、中東と闘う際は八重山を利用して欲しい。さて、ギリシャ戦で自力優勝は見えなくなっていたが、「奇跡」を信じる選手発言で、国民は日本代表へ望みをかけた。結果、ギリシャ自身はコートチボアール戦に勝利して決勝リーグへ勝ち進んだ。日本がコロンビア戦で勝てば、進めたことになる。奇跡は、口を開けて待っていたことになるかも。ギリシャはコロンビア戦0-3で完敗しながら、日本戦で引き分けに抑えて、コートジボアール戦で1対1で引き分けで終わりそうな終盤、PKで最後に勝利を勝ち取った。たった2点でベスト16入りだ。日本はコートジボアール戦に先制しながら、フィジカルに劣る部分を凌駕する大事な選手同士の距離感を、保てないまま僅かずつ離れがちになり、スタミナが奪われ足も止まり日本の特長の細かなパス回しができず、ずるずる体力を消耗。あのザンビア戦のロングパスを思い描いたのか、ワンタッチパスの精度とその距離感維持が怖くなったのもあってか、4年前のJリーガーで成る日本代表の引いて守り、速攻で点を取るところに逆戻り。4年の積み上げを一気に崩壊。ギリシャ戦は、攻めるといってもゆっくりしたもので、オランダ戦で見せた集中は見られない。最大のチャンスをしくじるパス病や決定機外しは、なつかしい昔の日本代表の時代のもの。昨年のオランダ戦、ベルギー戦でみせた戦いを、ワールドカップでみせれば、快進撃が期待できた。しかし、突如日本代表選手に、これまでの特長を消してしまう旧戦法のFWの古参の雄を付加して、先祖返りを実行。それを「期待」できるものと吹聴したTv解説者は、乱れてくるものが予測できなかったか。あるいは、Jリーグの首脳が望むことを深読みしたのか。あるいは嫉妬か。
 結局、終わってみればJリーグ首脳が望むとは逆の、本田の先制弾と本田のアシストによる岡崎のゴールという、海外組の得点に終始。4年前の戦果に止まった。(4年前の遠藤のゆっくりした右隅ゴールは、本田の左隅へのブレダマのゴールがあったから決まったところもあり、あのシュートは本田がらみ。今回の遠藤FKは進化無く、どれも届かない)南アフリカとブラジルの2大会で、ゴールを決めたのは本田の3発と岡崎の2発(本田がらみ)。それに遠藤。計6発。デフェンスが鉄壁なら、緩急つける有機的なやり方でベスト16まで突破できたかも。大久保ではなく中沢・闘利王がほしかったかも。スポーツは、はっきりと結果が出る。本田は、やることはやった。一瞬でも歓喜させてくれた。4年間がんばった後の最後の異物に耐えさせられて、よくやった。Jリーグからの選手による追加参戦で、活躍配分を策動した不穏な空気はなかったか。ボレーの雄、李忠成や大津など、極限で勝利を引き出す根性や野心の太い選手を加えるべきだったのでは無いか。
 明らかに4年前に比べて進化している世界のサッカーの水準。ワールドカップで日本の戦術が通用するかしないか。その判定を細かにできていなかったことになる。分析力が無い日本のサッカー協会ということになろう。決定力が落ちる理由は何か。前回南アフリカ大会はボールの扱いが難しかった。高地でのサッカー場といったハンデもあった。ブブゼラの騒音の障害もあった。しかし、結果を残せた。ブラジルの気候が中南米選手に有利になったことは否めない。この対策に関して日本のサッカー協会が万全だったように思えない。加えて、どんなサッカーをするかに関して、大久保の加入は不可解。スピード感あるパスサッカーで、相手を圧倒しようというのに、どこに親分調のFWの余裕があったか。おとりに動ける攻撃陣が、動き回って、敵のバックスを翻弄でき、本田も楽になる。球の無い場所での尽力がカギだったはず。圧倒的な運動量をみせた前回大会に比べて、どうしてこんなに動けなかったのか。気候が原因だとすれば、サッカー協会の情報力が問題だ。日本国民は、いまほど中央の偉いサンに弱い時代はないというのか。

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