尖閣列島戦時遭難死没者慰霊祭

尖閣列島戦時遭難死没者慰霊祭

 7月3日、午後2時から石垣島船蔵にある尖閣列島戦時遭難死没者慰霊碑の前で、尖閣列島戦時遭難者遺族会による慰霊祭が行われ、尖閣列島事件の遭難の当事者や遺族および関係者ら約65人が参集して、慰霊碑の前で焼香を実施。恒久平和を祈っていた。
 69年前の1945年、制空権を奪われながらも、軍の命令で台湾への疎開を強行した2隻の台湾疎開船が7月3日、尖閣列島近海で米軍戦闘機の襲撃を受け、 一隻は沈没。のこる一隻が機関を故障させながらも、尖閣列島の魚釣島に上陸。約一か月間の無人島での野宿を続け、食糧難の中で石垣島へ助けを求める決死隊 を組織。少数が自力で島に戻って、魚釣島で生き残った人々の救出に成功している。しかしこの間、襲撃時や上陸の後の食糧難などで、多数の犠牲者が出てい る。事件の全貌に不明な部分が多く、疎開船の乗船者名簿もわからないために、無事帰還できた人々で犠牲者の数を徐々人に把握。これまで証言者の話をまとめた書籍も尖閣列島遭難者遺族会で発行。同遺族会は将来的には魚釣島での慰霊祭を目指すが、領有権問題で日中がもめており、今は利用されないよう、尖閣列島 に上陸しての慰霊祭開催を強く打ち出していない。この日、同遺族会会長の慶田城用武氏は挨拶に立ち、「中国と対話によって、経済的な結びつきを大切に互い に平和を望む関係を構築してほしい」と尖閣列島の領有権問題を、一方的に突っぱねるのではなく、両国で互いに賢い形にまとめてほしいと述べていた。1日に 安倍政権が憲法解釈で集団劇自衛権を行使できると閣議で決定したばかり。

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