10月19日、ハヤブサの飛来を確認。冬鳥には超絶の外敵。この猛禽類の速さはかなうものがない。以前一度、ハヤブサの狩りを見た。野鳥がせわしなく、周囲を見回す理由が、この鳥の到来をいち早く察知するためだと知った。まず、ハヤブサを遙か彼方に見つけると、野鳥は一気にざわついて消え去る。狙われたと、危機感を感じた群れは低空で旋回して、逃げ道を探る。傑出したスピードを誇るハヤブサは、あっという間にねらいの野鳥の下に到着するが、不穏な野鳥の動きにスピードを落とす、すかさず野鳥はハヤブサが飛ぶ方角の逆を突進する。ハヤブサは、スピードを回復させて彼らを追うが、野鳥は八方に散る。すると、降下する野鳥を狙って、ハヤブサは降下、それを見て野鳥は、逆にフルスピードで上昇。降下する野鳥は力がある。一気にハヤブサとの距離を離す。その後は、遠いエリアに消え去ったハヤブサと野鳥たち。尋常ならざる一瞬の野鳥の変貌が、残酷な弱肉強食の掟を示される。逃せば自分が飢えて死ぬ。捕まれば餌食になる。死を意識して、彼らはいつもせわしなく、周囲を見回し、尾羽を動かし、尾羽根振りを怠りなくやっている。冬の期間の石垣島の生態系の頂点は、多分ハヤブサだろう。渡り鳥は戦々恐々で無事を祈り、尾羽を縦に振る。タカ目ハヤブサ科。南極を除く全世界に分布するハヤブサ。英語ではファルコン。