秋のスジグロカバマダラ

秋のスジグロカバマダラ

濃淡2色のオレンジ色で、よく見れば美しい蝶のスジグロカバマダラは八重山ではポピュラーな蝶だ。毒を持つため優雅に飛翔する。だからじっくり観察できる蝶だ。国内では宮古島以南、国外ではオーストラリア、東南アジア、インドなどに分布する蝶で、幼虫の食草はガガイモ科のリュウキュウガシワ。幼虫の頃、食草の毒を体内に溜めるため、成虫となった後は、優雅な飛翔で生きられる。そこはオオゴマダラといっしょだ。寒くなると集団で集まる。この日、八重山の山中で極端に数多く見られたのはそのためかも。宮古より北では迷蝶となるため、国内では先島独自な蝶と言える。元は「平良市の蝶」だったが、今は市町村合併で宮古島市となって、新たな「市の蝶」はオオゴマダラに変更された。オオゴマダラは与論島以南に分布する蝶だから、変更の意味は不明。日本一大きな蝶だから、目立つためか。オオゴマダラは「石垣市の蝶」でもある。スジグロカバマダラは先島の蝶なのだが、有名どころに持って行かれた感がある。

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