2羽の豪華飛来ショー

2羽の豪華飛来ショー
2羽の豪華飛来ショー

7月11日、石垣島名蔵湾で、オオアジサシが1m30の大きな翼を広げて、海中の魚をねらいダイビングするのが見られた。2羽で仲良く飛び交う様子は、ほのぼのとして、和やか。空中で交錯するように飛翔しながら、魚を狙って何度も海面に突進。最後は魚をゲットして、気がつけば2羽ともいなくなっていた。オオアジサシは、チドリ目カモメ科の野鳥で、アフリカ南東部・中東・東南アジア・オーストラリアの海岸や島で繁殖。非繁殖期には周辺海域に分散する。日本では小笠原群島、先島諸島、尖閣諸島に夏鳥として飛来。尖閣の北小島では多数が繁殖。石垣島でも交尾するオオアジサシが新川川河口で見られたことがある。石垣島への飛来は毎年あるようで、愛鳥家には楽しみな野鳥。アジサシの仲間の中でオニアジサシに次いで大きなアジサシで、ダイナミックな飛翔が魅力。クリー、クリーと鳴きながら飛翔する。クチバシの黄色いアジサシは、コアジサシとベンガルアジサシで、コアジサシは小さく足が赤い。ベンガルアジサシはクチバシと目の黒い部分の間に、オオアジサシのような白い地の部分がないので、すぐ識別できる。尖閣のほかにも仲の神島など、アジサシの営巣地は多くある八重山。飛翔力優れ、あっという間に雲間に消えるため、遠距離で餌を求めて飛び回っている模様。この日見かけた場所の近くに、エリグロアジサシが営巣しているも、互いに無関心で、縄張り意識・排除意識は薄い模様。オオアジサシは、台風7号襲来前に避難でリーフ内に集まった小魚を発見すると、低空で飛翔して魚の種類を特定。小魚を追って集まる中型の最中を物色して、何度も低空飛行を重ねて、何度かダイビングし、魚を獲ていた。黒い魚群を目標にして集まる魚を、オオアジサシは離れた場所で、様子をうかがっている魚を観察。生態系の学習にぴったりな、捕食関係が展開していた。時折、エリグロアジサシが黒い魚群に突っ込んで、小魚を捕らえていた。

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