7月3日は、68年前に台湾へ向かう疎開船が連合軍の戦闘機による機上掃射で沈没大破させられた日。生き残った一行は尖閣列島魚釣島に流れ着いて、そこで食糧難の極限を乗り越えて、帰島。詳細の不明点が多い中、1995年から被災者および遺族者が呼びかけ合って遺族会が結成され、以来毎年7月3日に慰霊祭を催してきた。今回18回目。この日は、遺族や関係者45人が、慰霊碑の前で焼香して、無念な思いでこの世を去った、人々のことを忍び、恒久平和と共存繁栄を祈っていた。遺族の一人は「命を救ってくれた島のことで、日中間で紛争が起こるようなことは、やめてほしい」と、尖閣の領有権で日中でもめていることを憂えていた。焼香の折、「お母さん」と泣き崩れる人もあり、心癒やせぬままに生涯を過ごす遺族の存在を浮き彫りにしていた。遺族には反戦を想う島である魚釣島。一方で領有権を巡り、日中国交回復時にトップが決めた棚上げを、今更引きずり出して、中国の思う壺にはめて、政治的な出番を作る下卑たやり方。かくして、日本も中国も、自国の大問題を、国民の目からそらすに安い尖閣哨戒。困ったら国境。これに気が合う連中は、大概、問題を抱えている。東京銀行の負債から逃げ、五輪で取り戻せるような幻想に浸らせて、石原劇場は「あばよ」である。中国には、有り難い石原であろう。北朝鮮の核の暴走も、中国には有り難い。これらをネタに、アメリカは寄ってくる。また日本の技術を戴いても、中国民衆は日本びいきに成り下がらないでいてくれるし、また離れられることもない。安心して、いろん支援を受けられるわけだ。そうして日本も財政出動が、どんどんできてしまう。一石二鳥とはこのこと。尖閣の眠れる資源を、自国の民のために使うように見えて、実際は企業の金策ネタ。互いに担保物件にして、アイデンティティーを残せるように・・・日中は同次元だ。なかよく纏まれる。中国の農民戸籍と日本の非正規採用は、領有権問題となれば、同じ感情で敵対している。たいしたマスコミの技だ。そこを褒めたい。日本のマスコミは、台風が本土へ行きそうになると、大々的に台風報道をする。尖閣も、大都市の誰かさん達が関心を持つから、過熱報道。