本田が決めた。今年、1月に石垣島で自主トレをした本田圭佑が2014年ブラジルワールドカップへの切符を6月4日、日本にもたらした。オーストラリア戦エディショナルタイムで得たPK。このPKは、本田の気迫のロングシュートで生んだコーナーキックからのもの。阻まれたロングシュートに気迫の雄叫びがピッチに響いたはず。キッカーは清武で、近くで本田が受けて香川に回したパスに反応したオーストラリアのデフェンスのマッケイが、思わず左腕にボールを当てた。本田の気迫がフェンダーを焦らせ、思わず手を出させたことで、PK。本田の気迫に空気が変わったといえる。決まったPKに対して、ボールを離さない本田の凄味。本田のゴール一直線の集中がなせる業だが、見る側には拝むしかない瞬間だった。猛者のキーパー、ショーターが相手だ。この時点で負けが決まっている。しかし、本田のこの一本のPKだけが頼りになっている。これが決まれば同点。引き分けで日本はワールドカップ出場が決まる。日本中が、この一本のPKに祈りを込めた。こんな日本国民がかける大きなプレッシャーを自ら引き受ける本田は、あらゆる想定を超える頼もしい選手だ。まさに鬼神だ。「ここでど真ん中をねらって止められたらしゃーない」勝負勘である。彼が、今年、石垣島で自主的にキャンプを張った。この彼が石垣島に来て、サッカーパークあかんまに来て、ピッチコンデションを褒め、子供たちに教室を開いてくれた。石垣島のサッカー好きには、この2013年1月と6月の本田圭佑は、忘れられない。そして来年、ブラジルで新たな歴史が刻まれるかも。日本人が変わるかもしれない。楽しみになる。(写真はサッカーパークあかんまでサッカー教室を開いた本田圭佑選手)