先島の蝉、ツマグロゼミ

先島の蝉、ツマグロゼミ

八重山と宮古に生息するセミといえばツマグロゼミ。6月1日、於茂登岳の山麓でツマグロゼミが逆さになって樹に止まっているのが見られた。グリーンの目やふちどりのクリアな色に、クリーム色に近い白い縦と横の線が目立つ。羽は透明で黒く細い線がくっきり見える。名前のツマグロは、この透明な羽の先端が、ちょっとだけ黒いから。これははっきりいってわかりにくい。クリアではなくぼけた黒で、目立たない特徴が名前の由来とは、不思議な命名だ。石垣島のものと宮古島のものとは、色が少し違い、鳴き方も違うらしい。宮古島の方は3種類ほど、色の付き方に違いがあるとか。厳しい自然の島の方が多様化しているのは、意外な感じだ。目立つろころから、日本のセミの中で、もっともシャレたセミかもしれない。

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