国民保護法の下、計画案の策定進む

国民保護法の下、計画案の策定進む

 2月15日午後2時から石垣市健康福祉センターで石垣市国民保護協議会が開催され、「パブリックコメントの実施状況」、「幹事会の協議」、「沖縄県との事前協議」について報告された。この後の議事では石垣市国民保護計画素案の修正について説明され、同計画案が石垣市長へ答申された。これを持って石垣市は県へ計画案を提出。2月中旬から末にかけて本協議が行われる。なお全体協議で質疑はほぼなく、唯一、航空基地の住所に関して、「字盛山」は間違いではないかというもの。事務レベルのフォローが唯一の質疑となるほど、緊張感に乏しい有事の会議となった。
 記者への資料は、コントロールされ、有事の際のごとく中身の分からない目隠し状態。これも秘匿する種のものではないが、当局もマスコミも互いに消極的になる理由は、あまりに非現実的で形式的。しかし、国内唯一、米国が憂慮する事態が起こっている最中の尖閣諸島のある石垣島だ。まさに、有事の最中ともとらえられなくもない。しかし、質疑にはその兆候もない。
 話題性の低さは、これ有事の際のマスコミ報道の制限が関係していないか。大震災の原発事故が物語る、安全神話。有事の際の国へのお任せ神話。論議なくスルーさせる感覚を是とする日本人の悪しき習慣もそこにある。中山義隆石垣市長は、「避難を考えた場合、石垣市だけの問題ではなく、竹富、与那国との連携が大事。400キロ離れた沖縄本島へは、船が一昼夜かかることを考えれば、航空機支援も現実的で、もっか航空機が安心して離着陸できる新空港ができたことは、なによりだ。県へは、有事の際の避難に相当数の航空機などの手配が充分されるように、配慮を願っていきたい」と、記者の質問に現実的なイメージを描いて見せた。

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