5月20日、新城島の下地島桟橋に島出身者ら20人が上陸して、島を散策、自分の土地・家屋の状態を確認したり、島の民謡のCDをかけたりして、昔をなつかしんだ。これは島出身者が古里の廃村50年を記念して生まれ島に相つどうイベントを実施したもの。隣の新城上地島には現在4人が生活。しかしこの下地島は2人の牧場従事者がいるのみ。住所をもつ人はなく無人島となっている。1962年米軍治世下の琉球政府時代に、この下地島の村は廃村となり、島民は西表島に移住する人や、石垣・沖縄本島へのちりじりバラバラになっていった。それでも島出身者は人づてに島出身者との年賀状を交わすなどして音信を維持。いつかは生まれ島に行ってみたいと、島訪問の機会を願っていた。しかし、島への定期船はなく、容易いものではなかった。今回、真栄里晃さんの呼びかけで、そういった人々が上陸できるようにと計画・実現したもの。この日は、沖縄県立芸術大学教授・附属研究所所長の波照間永吉氏も調査のために同行。島の史跡をめぐり、史跡を前にして貴重な下地島の歴史・民俗について詳しい解説を直に島人から受けていた。