聖紫花と当て字するように、淡い紫色の上品な花を咲かせる木がセイシカ。西表島と石垣島の山中で見られ、幻の花とわれたが、今は、沖縄本島の庭木になるほど園芸に使われている。野生のものは高木で、山中では花に近づくことが難しかったりする。森では、隣接する木々との生存競争が激しく、花はてっぺんで咲くため近づいても花が見えない。むしろ、遠くからであれば見ることが可能であるが、花びらを間近には見られない。石垣島ではバンナ公園に植栽のセイシカがあり、多くの人がこそで難なく鑑賞できるようになっている。となると、幻感がなくなる傾向にある。西表島のセイシカは、どこか石垣島のものより花びらが大きく見えるが、異種という説はない。白いセイシカもある。庭木に植える人も多いが、山で見る大木はなかなか見られない。3月から4月にかけて開花する。写真は、バンナ公園の植栽のセイシカ。