島ソースを活用した料理お披露目会開催

島ソースを活用した料理お披露目会開催

7月13日正午から農村青少年教育センターで南の島々から八重山の味つたえ隊(森井智恵子会長)による「島のソースを活用した料理お披露目会」が開催された。これは、昨年度におこなわれた規格外農産物加工モデル実証事業で、同つたえ隊が開発した島ソースを、今年1月にマルシェ・ド・銀座(各地のアンテナショップ委託レストラン)で、同隊の会員らで料理を創作。その折、島ソースをつかった料理を、今回、地域の関係者にお披露目しようと開催されたもの。招待された市長をはじめ、商工会関係者のなどの関係市民は、島ソースをつかった5品、根菜スープ、島ダコのカルパッチョ、ねばねばオクラ丼、豚しゃぶの島ソース添え、島ウコン入り豆乳プリンを堪能。島ソースは、オクラをベースにパイン味とグアバ味の2種類あり、それら利用した品に舌鼓を打った。会長の森井さんは、同隊の仲間でソースづくりから、それを使ったレシピづくり、そしてレストランでの実際に料理を披露するまでの一連の取り組みが楽しかったことを述べていた。なかでも、レストランで実際に料理を手がけたことや、その際に包丁一本なく、銀座の一等地にあるレストランの厨房および道具を借り切っての、これまでにない体験ができたことで、会員らの指揮が大いに揚がったことを述べていた。今回のお披露目は、島ソースを通じてできた体験から、より多くの人に島ソースを知ってほしいという思いでおこなわれたとのこと。島ソースの開発のきっかけをつくった県職員の山城孝子さんは「県からオクラのB級製品をなんとかならないかと打診され、ふと思いついたのがソース。オクラでとろみあるソースはできないか」さっそく、レシピを県農業研究センターの加工部門へ連絡。通常のソースでは意味がないので、オクラを活用して様々に味づくりにスパイスを試しました。今回の取り組みで未開拓のスパイスがたくさんあることに気がつきました」と、ソースづくりでの副産物もあったとのこと。意欲的なこの島ソースは、協同の製造加工場がなく、免許持つ人が隊に一人しかいないため、その加工場を借りての製造で、まだ量産する生産体制には至ってないとのこと。同隊の会員は、皆農産物の生産者であることから、当面は各自で生産体制を持って、自分のつくる農産物を生かした島ソースを編み出し、多彩なバージョンの島ソースが生まれてくればいいのではと、会長は次回の会合で会員と話し合いたいと語っていた。B級オクラの活用の道が開ければ、オクラ生産者にはうれしい展開。山城氏も「オクラ生産拠点でオクラベースの加工品が生まれれば、その原材料にはことかかず、そこが強みとなって、競争相手が生まれても新鮮な原材料でリードできるはず。」と、アイデアが盗まれても、簡単には真似できないと、意欲満面の様子。これまで多種の製品を創造してきた同つたえ隊の製品が、後から出てくる類似品に埋もれる傾向が強いことから、今回のソースにかける同つたえ隊の想いはことのほか熱い。

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