5月4日はみんさーの日。この日、石垣市登野城のみんさー工芸館でみんさーに関する受賞式がおこなわれた。これは市内で創立40周年を迎えるみんさー工芸館(あざみ屋)が記念イベントとして、「4つのみんさー大募集」を実施。すでに受賞者4月4日に発表されており、その受賞式がこのみんさーの日にあわせて行われた。午前11時、みんさー工芸館の活躍をよく知る多くの市民が集まり、会場は熱気に包まれていた。また、特別審査委員として審査にかかわった歌手の夏川りみさんも参加して、会場は華やいだ雰囲気の中、次々と受賞式はおこなわれた。「みんさー4つの大募集」は、昨年のみんさーの日から今年2月末までの期間、全国に向けて「五つ四つ」(いつの世までも)のマークをつかったみんさー織りの新たなデザイン公募、あるいはデザインのある風景公募およびみんさー織りをテーマにした写真コンテスト公募が実施され、古いみんさー織りの公募もおこなわれ、4つの公募を指すもの。これらは、将来設立予定のみんさー博物館への収蔵を意図しており、八重山のみんさー織りの持つ将来への可能性や、古の八重山で見られたに違いない原風景の発掘を今後実施したいとするみんさー工芸館の姿勢を示しているもの。この日、テキスタルデザイングランプリを受賞した神谷あかねさんは、那覇市で自ら染織に取り組んでいる工芸家。シンプルなものが好きだという。「みんさーの持つかわいい柄をつかって、自分の部屋にあったらいいなと思うものをイメージして書きました」「どこにでもつかえるようなもので、しかも沖縄の風を感じられるものを前からイメージしていて、今回デザインしてみました」と、受賞デザイン発想の経緯を述べていた。この日は受賞式のあとには、作品展示コーナーに多くの人が集まり、受賞作品や集まったみんさーの柄のある写真の数々を鑑賞。伝統工芸の可能性を広げる試みに、高い関心を示していた。(写真は、グランプリ獲得の3人、左から上田美幸さん(見つけよう部門)、神谷あかねさん(テキスタルデザイン部門)、入里照男さん(風景フォト部門))