八重山と原発

八重山と原発

東北・関東そして日本の中枢の首都圏が危機に晒されている。福島原発の問題は東北の問題に見えているうちはいい。しかし、これが放射性物質の大規模な拡散につながり、混乱が増せば先は見えなくなる。八重山は福島原発から遠いかもしれないが、与那国から111キロ(石垣島からは235キロ)西の台湾には、3つの原発があり、新たに動こうとしている第4原発は、昨年3月に試験中火災を発生させている。台北より北に3箇所(第四を含めて)あり、八重山から見ればずっと北にあるが、事故があれば、風にのって放射能がこないともかぎらない。国交なき隣国台湾の原発事故が、発生してもすぐに通報されるかである。まず無理。分かったとしても放射能が西に流れ出せば、島ごと避難となる。客船のなくなった八重山から5万近い住民の避難が果たしてできるのか。福島原発を他人事に見られない。マクネチュード8・8からマグネチュード9に変更された東北地方関東大震災(東日本大震災)の報道を見るとき、明和の大津波の規模の地震が250年周期で何度も起こって来たのではないかという説が、やにわに現実味を帯びてくる。ちょうどそんなタイミングである。備えるべきことが山のようにあることを自覚したい。(写真は台湾とつながる貨客船「飛龍」の最後の出港シーン)

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