星の昼間の南風

星の昼間の南風

八重山には、星昼間の南風という言葉があることを教わった。2月中旬に天上の星が夕刻に見えることがあり、それが見えると南風の吹き始めとなるとのこと。この星は、方言でタツァーギと呼ばれる。オリオン座だといわれているが、オリオン座は八重山では天上に来ない。(石垣島天文台関係者の言)では、正式名称はなんという星なのか。夕刻に真上に星の輝きが見えた時代は、ありえなくはない。太陽光の日差しがもっとも強くなるのは天上に来たとき。星の光も、もっとも強くなるのはその位置。夕刻に見えるほど星の光が強くなる場所は、そうなると全国各地、どこにでもあることに。それを農事と関連させたのが昔の八重山だ。多分、人の視力も今の我々よりもよかったのではないか。今は夕刻でも肉眼で星座が見えるという話は聞かない。実際に見ても見えない。ただ、2月16日は南風が吹き出して、暖かい一日となったのは事実。まあ今年最初の南風だとは言い切れないが、ニンガチカジマイの前に南風が次第に本格化するタイミングだとすれば、おもしろい話。ここらはもう少し観察して見たいところではある。

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