目覚めた自生地のカンヒザクラ

目覚めた自生地のカンヒザクラ
目覚めた自生地のカンヒザクラ
目覚めた自生地のカンヒザクラ

満開だ。自生地の老いたカンヒザクラが、例年にない寒さからその緋色を爆発させた。寒緋桜と名がつくわけが、そこにあるかに思えてくる。樹齢150年から200年のこの桜は、自生地で何代も世代交代を繰り返してきた。そこは石垣島北部の桴海地区の荒川上流。そばには荒川2の滝がある。この滝の轟く音を聞きながら、毎春にちょぼちょぼと咲いてきた。ただ、今期、連日の寒さで目覚めた桜は、激しい開花を見せている。2月8日、ヤエヤマオオコウモリが、狂ったようにあちこちの花に鼻を突っ込んで蜜を吸い回り、止まらない。2羽のリュウキュウメジロが盛んに蜜を吸い回っている。県道79号から山を見れば、山の中にひときわ赤い木々が見える。それが荒川の自生地のカンヒザクラだ。その姿に誘われて山を登る。かくして写真の見応えある光景を得た。県内唯一の桜の自生地での、爆発のような老い桜の満開だった。

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