於茂登岳の禿げ

於茂登岳の禿げ

1992年、オゾン破壊による地球規模の異常から、今は二酸化炭素(温室効果ガス)の大量放出による地球温暖化が、目で見てはっきりわかるようになっている。八重山にある最高峰の於茂登岳には、これまでなかった岩肌の露出がいくつも現れて、誰にも隠せない異変の痕跡を、広く表明している。八重山では2010年7月の豊年祭からはじまった集中豪雨が、やがて10月の長雨および局所的豪雨で、島中に土砂崩れを現出。そうしてとうとう10月23日午前3時に於茂登の南側が大きく崩壊。於茂登の山頂にあるNHK施設と県防災無線施設、石垣島地方気象台のドップラーレーダーが断線。電源供給とオンライン回線がやられて、今は仮設の設備で運用中だ。この降雨の異常現象は、フィリピンの巨大台風13号をきかっけに、長雨を形成したことが引き金になっている。もともと地球温暖化が進むと台風が少なくなり、発生すると巨大化するとされていた。この台風13号は、最大風速90m規模で、破格だった。また今年の台風の発生件数は14。例年の平均は25・7とのこと。明らかに温暖化が進んでいる。各機関の於茂登の施設の本復旧は、来年にならないと予算がつかない。多分、全国的にこの現象はあるのだろうが、騒がないようにしているのかもしれない。口にしたとて、どうにもできない。於茂登岳山頂の南斜面の崩れた姿は隠せない。(予算がない県が黙っていてくれれば、気象台も動かなくて済む。新しい現象があらわになっても、担当者にすれば、任官する側にあたかも災難のように受け取られていく。実はこれこそトップの姿勢が問われるところでもある。そう、県知事の姿勢だ。少なくとも深層崩壊ではないことは、まず公表すべく動いていなければおかしい。)まず八重山の山岳部で何が起こっているか。土質と天候との関係で、危険地帯はないか。山際の集落で、土砂崩れに遭遇する可能ある集落は存在しないか。これを早急に調査する予算を国へ要請。市も県へ要請し、行動すべし。加えて各地で起こっている土砂崩れは、ほとんどが人口構築物などの林道。よって工事の欠陥調査もしかり。八重山に天候・地質に合致しない工法でなかったか。そこを調査。そこをやらないかぎり、林道を修復しても被害を繰り返すことになる。

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