11月23日、石垣市の県営バンナ公園Aゾーンの八重山戦争マラリア慰霊碑の裏手で、アカキナノキの開花が確認された。2008年の暮れに開花が発見されて以来、3年目になる。この地に戦争マラリアで亡くなった人々の御霊を慰める慰霊碑が建立されるとともに、マラリアの特効薬、キニーネの原料となったアカキナノキを植栽。当初は慰霊碑の裏手に17本のアカキナノキが植栽され、以後3本が追加で枯れた木と取り替えらたが、ことごとく塩害でやられて、2008年に一本が残るのみとなっていた。これが開花し結実もしたことで、戦争マラリア遺族会および関係者から注目されている。この植物は国内で開花が見られても、結実までいたることはこれまで例がなく、強壮剤的に注目できえるアルカロイド系の植物であれば、地域特産品としても有望と見る向きもある。