原始的な漁として知られる海垣。魚垣あるいは石干見(いしひみ)とも呼ばれる浅瀬に石を積んで潮の干満を利用して獲るこの漁が、ミクロネシア、フィリピン、フランス、スペイン、台湾、韓国など世界中に存在することから、各国の関係者を呼んでシンポジュウムをと開催されたのが、この世界海垣サミット。第3回目となる日本海垣サミットが世界版に拡大された格好の開催で、テーマは「里海づくりを目指して」とされ、この観点が世界にも及ぶことが、この開催で確認できるものとなった。10月30日から11月1日の3日間、白保公民館を中心におこなわれ、関心有る約80名の参加者に加え、白保中学校の全校生徒が参加。世界からだけでなく、国内5カ所からも参加して熱心に現状や課題について紹介していた。会場は、豊かな自然を守ることで暮らしを豊かにしたいと考える、民俗と海垣に関心有る人が集まっているだけに、通訳を介してのデスカッションも気にならず、うち解けた空気の中でサミットは進行していた。