2万年前の人骨が出た石垣島白保の竿根田原洞穴は、発掘調査の結果、文化財としての価値ある遺跡としての評価ができる場所であることが、発表された。かの人骨上層に3層のゴルフ場開発時の層、500年前以前の層、3500年前以前の層と、地層が順序よく積み上がっているのを発見。かくして更新世の地層(2万年前の人骨が出た地層)の発掘調査に入る以前に、2層目、3層目で多数の生活跡が発掘されたために、発掘調査は遅延。もっか10月31日の期限に対して白保竿根田原洞穴総合発掘調査委員会が出した、更新世調査までの継続要請に対する対応で、県埋蔵文化センターが調整している中、白保竿根田原洞穴遺跡で貴重な発見が続々続いている模様で、発表はされない貴重な発見は同遺跡の価値の評価を押し上げている。10月19日の同遺跡発掘現場では、更新世の地層に人の指の骨が現れてきている場所も見かけられ、綿密な調査待ちの遺物が、まだまだ出てくる可能性が生まれている。この遺跡でもっとも注目されたのは、沖縄は人骨が出てもなかなか文化の遺物が出ないとされてきた点を、クリアできるということ。今回、イノシシの骨をつかった道具が発見され、いよいよこの場所が遺跡としての価値を獲得。また、いっそうの高い価値ある遺物の発見が、期待される以上、埋め戻しをどこまでの作業で実施するか。即調査中止か、階段上に更新世の地層まで掘って埋めるか。その成り行きに、全国の考古学関係者の関心が集まっている。