10月3日、何があったか右足を失ったシギが平田原の水田に舞い降りて、エサをついばむのが見られた。最初はセイタカシギの幼鳥かと思いきや、あまりに小さいのでキアシシギと思われる。セイタカシギ同士で場所争いをする現場で、悠々と居るところからして、セイタカシギではない。周囲には、縄張り争いをするシギチドリ達が盛んに争う中、この傷ついたシギにちょっかいを出したり、煙たがる野鳥は一羽もなかった。むしろ、このシギに近づく野鳥を追い立て守る野鳥が出る始末。野鳥等の世界には、もしかしたら、負傷した野鳥を気遣うマナーが浸透していたりして・・・。飛翔に関しては問題なく、エサを捕食するためにクチバシを湿地につっこむ時、バランスが悪く、そのときだけ負担増に見える。しかし捕食を確実にしなければ、体調を維持できない。懸命に生きる片足のシギは、どのシギよりも忙しく、クチバシを地につっこんで、エサの獲得に全力を投入していた。