土地公祭は台湾人の結願祭

土地公祭は台湾人の結願祭

 石垣市に暮らす台湾系日本人の間で、まだ成功者が出ない移民時代、故郷から離れて辛い日々を支えるために、土地公祭を催したのが昭和11年。あれから74年の歳月が過ぎて、今では日本に帰化した人々の子孫らが集うお祭りとして毎年旧暦の8月15日に開催されてきた。最近は日曜日に当たるように、日を変更するケースも出てきたが、今年は本来の旧暦8月15日、9月22日に開催された。この祭りは、八重山でいう結願祭に相当すると言われ、神様へ一年のご加護を感謝し、今後の家内安全、商売繁盛を願って行われるもの。土地公は道教の神様の一人で、台湾では土地と財務の神とされ、「福徳正神」という名があり、この神によって商売繁盛や福が人に施されるという。この祭りは、台湾では全土で盛んに行われており、旧暦の8月15日だけでなく、土地によって2月に行われるところもあるという。台湾では一般的なお祭りだという。この日、八重山に居住する台湾を出身の子孫でなる琉球華僑総会八重山分会の人々や観光客、報道陣が会場の名蔵御嶽に集まり、賑やかに祭りが行われていた。

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