まだ残暑厳しい夏ながらも、海辺には渡り鳥の種類が増え続けている。夏鳥のコアジサシも海岸には健在な中、8月下旬の日差しが激しく強い日、まだ夏羽のキョウジョシギが名蔵湾や新川川河口などに飛来。この野鳥は春と秋に顔を見せる旅鳥で、八重山の広範囲な各海岸に現れている模様。キョウジョシギの夏羽は、黒と赤褐色が混じる姿が特長で、冬羽では顔は褐色の単色になる。赤褐色がなくなり、全体に黒が強くなる。ユーラシア北部・北アメリカ北部のツンドラ地帯で繁殖し、南アジア・アフリカ・中南米・オセアニアの海岸で越冬する。「キョウジョ」は「京女」で京都の女性のこと。京女のように着飾ったシギに見えるからついた名のようだ。(中央がキョウジョシギ、下はメダイチドリ)