暑い! 石糖、干ばつ対策に大わらわ

暑い! 石糖、干ばつ対策に大わらわ
暑い! 石糖、干ばつ対策に大わらわ
暑い! 石糖、干ばつ対策に大わらわ

 四ヵ字豊年祭を前に、干ばつが深刻化している。2006年の給水制限は、台風時の家屋への水大量使用がきっかけだった。あれから4年。今度は畑の旱魃、キビの葉のロール現象。久々の亜熱帯八重山らしい厳しい局面だ。14年前の1996年と12年前の1998年の干ばつは厳しかったが、長い給水制限を味わった17年前の1993年は、遠い昔のようだが、記憶には強く残る。あの年、本土は米の不作で米急騰。緊急輸入米が本土を席巻。2001年の移住ブーム以降には味わえなかった、八重山の自然の真の姿が、この暑さだといえる。さて石垣市では7月14日の旱魃対策協議会以後、1日は小康状態だったものの、16日から旱魃の度合いは深刻さを増しており、19日20日の連日の散水要請の増加で、石垣島製糖は異常気象への対応に追われている。石垣島気象台の「週間予報も雨なし」「平年より小雨傾向」の発表とともに、空港と南大浜付近だけが深刻だったロール現象は、島の広範囲に拡大。12日に始まった散水ダンプの出動は、16日から2台目、さらに19日に深刻度から3台目が組み立てられ、20日に4台目のタンク積載ダンプが水を満タンにしてサトウキビ畑に出動しており、ロール現象が著しいエリアに、4台がフル稼働で散水を実施している。20日午後、白水でダンプから散水する光景が見られ、東風に煽られて、難しい散水操作ながらロール現象を見せる乾燥したサトウキビの葉に潤いをもたらしていた。タンク1台で8トンの水が給水でき、畑に散水できる。石垣島製糖は10アールの畑に3回分の水を散水して、24トン分をまくことを推奨。それは降雨では18mm分の降水量に当たる。料金はダンプ1台4000円で、石垣島製糖が半分補助する形で進められるため、農家負担は2000円。この日の午後、白水の故障中のスプリンクラーを備える畑で4回目の散水をする散水ダンプの運転手は、このあと3回の給水と散水を繰り返すと述べ、炎天下のキビ畑で、畑に潤いを復活させていた。石垣島製糖の保里直樹業務部長は「土地改良区のスプリンクラーを使う人は順番を守って散水してほしい。スプリンクラーのない畑に対しては、石垣島製糖が対応しており、連絡を待っています」とキビ作農家へ旱魃対策への配慮を促していた。ダンプに乗せる散水装置は9台分あり、今後残る5台が急ピッチで整備後、ダンプに積載され、スプリンクラーのないエリアの散水に対応していく模様。なお、ロール現象が多発して非常に厳しい状況であることから、石垣島製糖は20日石垣島土地改良区に対し、同区がもつコイン式の給水所の内の3カ所を石垣島製糖管轄のさとうきび散水専用にすることを依頼した。

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