白保で国内最古となる2万年前の人骨発見でいよいよ調査が始動する。6月10日11日の二日間、石垣市文化会館で第一回白保竿根田原洞穴調査委員会が開催され、8月1日から実施予定の同洞穴調査委員会の9委員の顔見せと経過報告が行われた。10日には実地踏査もおこなわれ、今後の発掘調査計画が検討された。8月から10月の3ヶ月という短期間で、現在調査済みのエリアの100倍の広さを調査するため、もう一度計画案が再作成されることとなった。委員会の後、記者会見が行われ、遺跡の価値などの確認などがおこなわれていた。文化的遺跡としての痕跡が発見された時点で国の文化財指定があることが述べられていた。石器がいくつか発見されればとのこと。委員からは、当時は海抜が200から300m下がっており、西表島とは陸続きだが、台湾とは陸続きではなく、大陸から船を操ってこの地に至ったのか、あるいは漂流も考えられ、2万年前の地理環境を想定した場合、様々なことが考えられる模様。また、人の生活場所で発見されるネズミの骨が見つかっており、石器の発見の可能性が高まる話も出ていた。ただ、台風銀座の八重山で、この破格の暴風をどう乗り越えるかについての質問では、全くの無防備で、ブルーシートで覆うしか方法がないとの見解が出ていた。最先端のアカデミズムも自然任せ。大発見が大損失になる可能性が生まれている。どんな遺跡の発見も、こうなる運命の八重山なのか。