八重山の漁獲資源を守るために八重山漁協電灯潜り部会が、試験的ピンポイント禁漁区を設定。見事、5日間の禁漁区で、多数のナミハタの産卵を実現。世界でも珍しい短期の漁獲制限で、大きな成果を挙げた。5月4日から8日の5日間、ヨナラ水道で試験的ナミハタ禁漁区が設定され、ナミハタ(サッコミーバイ)のメスの大群とその産卵行動が確認された。これは八重山漁業協同組合(上原亀一会長)の電灯潜り部会(金城國雄部会長)が中心になってナミハタの資源管理に取り組んだ成果で、5日間というピンポイントの禁漁区設定が有効な資源管理を実現したことになる。これをもとに、漁業調整規則へ反映させたいところだが、めざす魚の産卵期に禁漁期間を規定する場合、その旧暦の表記は、水温の関係で変化するものであり、明確にはできないもの。ウミンチュの自主規制レベルでしかできない漁獲制限だが、その内容は濃い。漁業と海域保全をテーマのひとつに議論されるCOP10(生物多様性条約第10回締結国会議:名古屋開催)に影響が出る潜在力もつ成果。可能性が広がる大成功だった。