「ジーーー」雑木林から独特の鳴き声がするのはセミ。3月27日、朝からの強い日差しに照りつけられて、市内各所の雑木林の中からイワサキクサゼミの鳴き声が聞こえている。イワサキクサゼミは、国内最小のセミで1.7センチほどのサイズ。石垣島地方気象台(当時は中央気象台石垣島測候所)の第2代台長の岩崎卓爾が発見。標本を中央へ送り、昆虫学者から献名されてついた。岩崎卓爾は2001年に石垣市の名誉市民になっている。八重山でこのセミが鳴き出すと、うららかな春の終わりと、強い日差しの夏がすぐそこまできているのを実感する。