「八重山を東京都に」で与那国町長賛成の声

「八重山を東京都に」で与那国町長賛成の声

 11月15日午後1時から石垣市離島ターミナル内とぅもーるネットセンターで2008JCフォーラムが開催されました。社団法人八重山青年会議所(通称JC)の11月公開例会で、第一部ではJC国際交流委員会による「地域に活用できる海洋基本法フォーラム」、第2部では地域創造委員会が「八重山の地方自治の在り方」と、2部制で開催。フォーラムはインターネットで中継されたほか、会場外のテレビにも公開されました。一部では、東海大学准教授の山田吉彦氏が「海洋基本法を知る必要」と題して基調講演を実施。まだなじみの薄い平成19年4月27日制定の海洋基本法について、詳しく説明。海洋の平和的かつ積極的な開発および利用と海洋環境の保全との調和を図るべく、基本理念を定め、計画を策定して総合海洋制作本部を設置するというもの。まだ、内容は定まっておらず、これからの法律でもあり、八重山が島嶼域であることで、離島のハンデを克服する可能性を見いだす形です。法律に書かれている「離島の保全」に関して、海洋環境など重要な役割を担っていることに鑑みて、八重山の役割を再考するもの。この海保協会事務局の徳永重典氏をコーディネーターに、山田氏や沖縄大学上田不二夫教授、三市町長に県議会議長の高嶺善伸氏などのパネラーとともに、ディスカッションが繰り広げられ様々な意見が出されていました。高嶺善伸氏は、本土のような陸でつながる交通機関は八重山にはないために被っている損失分を国の交付税支給の割合に補填する話などを熱弁。海域も交付税の算定にいれるべきと意見を述べるなど、日本最南端最西端における国境を守る予算措置を焦点に、熱の入った話がおこなわれました。第2部でもパネルディスカッションがおこなわれ、地方自立研究所の穂坂邦夫氏をコーディネーターに三市町長、八重山支庁長、JC理事長がパネラーとなって討論会がおこなわれました。なかでも与那国町からは、道州制で沖縄単独州になっても、離島の不自由さを本島に訴え続けなくてはならないことは明白なことから、むしろ全国の離島を束にして道州制の単位に入るのはどうかという意見も出て、離島が離島の標準となる法制度を敷く案を述べていました。会場からの意見も出されて、いっそ八重山だけが東京都に編入するというのはどうかという声に、与那国町長は、東京都の離島への配慮の手厚さを述べて、私は賛成だと述べていました。この日、入場者は約七〇人。しかしインターネットに中継されており、多くの人が見ている可能性もあります。八重山の将来について、これだけ広がった意見が出される機会は少なく、しかも国境の八重山にあって、その扱いの平準さはこれまで不満の出るところだっただけに、今回のJCのフォーラムは、論議を広く及ばせるに十分な、内容あるイベントになっていました。八重山はこれからです。

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