キャサリン・ミュージック氏が講義

キャサリン・ミュージック氏が講義
キャサリン・ミュージック氏が講義

 9月27日午後7時半から白保公民館で、平成20年度第6回白保学講座が行われ、「白保の生き物について知ろう」と題して、WWFジャパン自然保護室の前川聡氏とキャサリン・ミュージック女史が講義を開きました。会場には台風15号の接近にもかかわらず、30名近い参加者が、熱心に参加して、プロジェクターをつかっての二人の講義に聴き入っていました。前川氏は、クイズ形式で、八重山のサンゴは日本のサンゴ全体の何パーセントになるか。あるいは、サンゴの経済的な価値は石垣市の予算190億円の何倍になるかなど、おもしろい設問で聴衆を惹きつけ、サンゴの現状を紹介。地球温暖化で白化し、赤土流出でサンゴが死んでいる状況を話していました。いかに地球温暖化を食い止めるか。その方法についても触れて、自然に優しい洗剤使用。輸入品より地元の食品を選ぶ。ゴミを減らす。資源はリサイクル。使わない電気のコンセントをこまめに抜く。電球が切れたら蛍光灯に変える。これらの提案をしていました。また、キャサリン・ミュージック女史は、1981年から1988年まで沖縄のサンゴを研究。白保の海に空港をつくる案が出たときに、白保のアオサンゴを世界に紹介して、白保のサンゴを守ったことで知られる研究者です。2007年から沖縄県本部に移住して現在環境教育に取り組んでいます。この日女史は、アオサンゴの産卵の写真など、多くの貴重な資料を使って、「海と山は恋人」と題し、研究分野のサンゴにまつわる話を日本語で紹介。また環境養育をしている本部での活動の写真も披露。女史の昔を知る人には懐かしい講義となっていました。白保のサンゴのことがエジンバラ公へ伝わったのもキャサリン氏の口利きからの模様。この日の話に、米原の海の紹介が多かったのが、気になりました。多分、白保の海の状態が悪いのかも。陸と海とのつながりを学習して、海の再生を生み出すべく、環境教育に力を入れる女史の熱意が伝わる講義でした。白保村もWWFジャパンも環境に関して学習を深めようとしているところは、共通。まさに地域学にふさわしい両講義でした。『第6回白保学講座』の動画はこちら

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