アカハラダカの渡りはじまる

アカハラダカの渡りはじまる

 アカハラダカ渡りの季節に入っており、9月24日午前7時頃から午前10時頃まで、バンナ公園Aゾーン渡り鳥観察所で野鳥に詳しい有志によるカウントが行われており、この日は約50羽の渡りが確認されました。台風13号の接近、14号の発生で強風が続き、アカハラダカの渡りのタイミングは遅れている模様。アカハラダカは鳩ほどのサイズで、単独でいると猛禽類には見えにくいため、バラバラに島に入ってくるようで、島に来る様子は誰も確認できていない。さて、何千羽と空を多くのアカハラダカで覆うのは25日、26日、27日のこの3日間頃。このピークが来ると、空は感動の世界が広がります。あっという間にできるタカ柱は、空に吸い込まれて消えてゆきます。このあと、10月の半ばにはサシバが飛来します。ひとまわり大きな猛禽類です。八重山では昔、サシバを「おーふだが」と呼び、この渡りの時期、各家々の門の石積の上に、飯でつくったイハツを用意する風習があったとされ、人と鳥とのちょとした気遣いが文化に残っていたようです。昔の島人は愛鳥週間がなくともこんな傾向にあったようです。八重山と琉球王府との行き来における航海の厳しさを、よく知る人々であれば、旅をする渡り鳥へも心配りしたとすれば、実に心篤き人々です。ただ、アカハラダカには気がつかなかったようで、そんな風習は聞かれません。『アカハラダカの渡り2008』の動画はこちら

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