9月5日6日の2日間かけて、八重山漁協一本釣り研究会によるサメ駆除がおこなわれています。毎年実施されるもので、カゴアミ研究会・電灯潜り研究会はすでに終わっています。一本釣りの場合は、深い場所に仕掛けるために大物が上がることで知られています。5日午後4時から続々と捕獲されたサメが運び込まれていました。この日3頭目のものは370キロに達する大きなイタチザメ。なんと腹から大きな何かが出てきました。胃袋に入っている巨大な固まりは、最初はウミガメだろうと予測されていましたが、あけてみるとなんとイルカ。バンドウイルカか、あるいはハシナガイルカとのこと。無惨に噛み刻まれて、サメの胃の中に詰め込まれた姿が、また空気中に戻って、当たりに漂う濃厚な胃液の臭い。二日酔いで吐いた時に、口いっぱいに広がるあの臭気です。イルカを腹一杯食べても飽きたらずに、駆除の餌に食いつくどん欲さ。計り知れない悪食のタイガーシャーク。何でもかんでも食いつくイタチザメの恐ろしさです。もし海で出くわせば、自分がこうなるのかと、青ざめてしまう人には、多分、一生忘れられない風景です。最初に白い膨れた胃袋を見て、サンタクロースみたいだという声が出ていましたが、人によってこうも感じ方が違うものかと驚かされました。(写真はサメの胃袋を切り離すところ。左下の白い袋がイルカが入っているサメの胃袋。)『サメの腹からイルカ現る』の動画はこちら