ジルカス石垣支所で施設公開

ジルカス石垣支所で施設公開

 6月29日午前10時から独立行政法人国際農林水産業研究センター(通称ジルカス)石垣支所で、熱研一般公開がおこなわれました。熱研とは、熱帯・島嶼研究拠点の略で、ジルカスの機構の一部。ジルカスはそもそも熱帯地域の農林水産業を支援する国際貢献を旨とした機関ですが、亜熱帯に位置する八重山への支援も実施しており、石垣市のパパイヤによる島興しにも、尽力しているほか、家庭菜園に良好な苗の配布も実施しています。今回は、熱研部門におけるジルカス施設の一般公開を実施して、地域にこの機関を知ってもらうとともに、熱帯の農業に欠かせない研究機関であることをアピール。広範囲な取り組みを知ってもらい、八重山の農業にも役立ててもらおうというもの。この日は、石垣島凧交流大会が開かれているにもかかわらず、多くの市民が足を運び、900人近い来場者がジルカスの研究施設を巡回。6カ所の施設を巡るスタンプラリーもあって、子どもずれで楽しむ家族のほか、離島からわざわざ駆けつける家族グループもあり、会場は激しい炎天にもかかわらず、にぎわっていました。なかでも、熱帯果樹の配布には多くの市民が集まり、サポテ、アテモヤ、チェリモヤ、ゴレイシなど多彩な果樹の苗を手にしていました。100種類あるマンゴーの品種展示ハウスでは、多くの市民が、スタッフに熱心に栽培方法を聞くなどしていました。わかりやすく親切に答えてくれる研究者には、気軽に質問をする人も多く、市民には頼もしい限り。熱帯果樹は、技術があれば石垣島でも様々な果樹が作れるのですが、台風や害虫、また果樹の種類ごとに栽培は微妙です。しかし、技術を習得できた人が増えれば、果樹の楽園になる可能性があります。世界の果樹に詳しい研究員がいるジルカスが島にあることを、知る上でも価値あるイベントです。自然豊かな八重山には、未来の可能性を開く上でも大いに期待される研究機関です。昨年に次いで今年も大盛況な施設公開。ジルカスでは、月に一度、技術相談を実施。また市民講座と熱帯農業技術講習も実施しており、地域貢献色を増しています。八重山には「みどり」や「庭いじり」「家庭菜園」に関心持つ人が多く、一般人にもわかりやすく説明してくれる研究員が多いことで、市民のジルカス人気はうなぎのぼりです。

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