飛龍21が最後の汽笛

飛龍21が最後の汽笛

 6月3日午後3時、有村産業の飛龍21が石垣港を離岸。最後の汽笛を3度鳴らして、台湾高雄に向かいました。名古屋・大阪・那覇と宮古・石垣、そして台湾を結ぶ国境の客船は、5日から運行休止が予定され、石垣港での姿は、現状ではこの日が最後となります。18名の那覇からの客を乗せて入港した飛龍21は、石垣港で7名を乗せて出港。200人以上の座席を持つ船に、この少ない客数が経営を圧迫。しかし国境の客船です。航空機しか那覇への足がなくなる実情は、果たして大丈夫か。空の利便性・信頼性に傾きすぎではないか。災害時に、滑走路の損傷で封鎖されればどうなるか。地震地帯でもある。台風地帯でもある。旱魃も大掛かりになる。自然災害が重なることもある。雲の低さで着陸ができなくなる空港をまだ使わなければならないはず。安い運賃で那覇に行けるルートを簡単になくしてよいのか。ここは県庁から430キロ離れた国境の島嶼地域である。支庁長廃止、県立図書館分館廃止の流れに沿った、中央志向から来る惰性の思慮は、あまりに国境に鈍感だ。『飛龍21の最後の石垣港出港』の動画はこちら

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