3月16日午後2時から国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで平成19年度グリーンワーカー事業カンムリワシ生息状況等調査保護対策会議が行われました。これは、昨年12月16日の第一回カンムリワシ生息状況等調査保護対策会議についでおこなわれるもので、第2回目です。環境省が、沖縄県、石垣市、竹富町をはじめ、元日本野鳥の会八重山支部長、カンムリワシリサーチ、西表エコツーリズム協会、やまねこ探偵団といった民間団体個人などが加わり、自然保護に関して官民の関係機関がともにテーブルについて、カンムリワシの保護対策を話し合うもの。石垣島と西表島に生息する国の特別天然記念物であるカンムリワシが、昨今、保護されるケースが増えており、その対策に向けた取り組みです。環境省那覇自然環境事務所の安田直人次長が挨拶に立って協力をお願いした後、さっそく調査報告がおこなわれました。まずはカンムリワシ野外復帰モニタリング調査を実施した中本純市さんからの報告がおこなわれました。現在、2月22日に放鳥されたカンムリワシの追跡モニタリング調査が実施されており、片目を腫らして衰弱したまま、道路にうずくまっていたカンムリワシは、保護以前から周辺の住民に様子がおかしいと注目されていたこと。また、腫れた目は、保護されたときは、片目は見えなくなっていたことが発表されていました。中本さんは、石垣島ダイビングスクールのオーナー。彼により今年2月22日に放鳥したカンムリワシ、愛称「イチロウ」の追跡調査に関する報告がおこなわれました。放鳥後に、カンムリワシの尾羽につけた発信器を追いかけて、カンムリワシの放鳥後の生態を調査。アンテナをつかっての、ラジオトラッキング追跡調査を実施しており、その報告が細かくおこなわれていました。体調に異常はないものの、周囲の成鳥から追い出しを受けるなどして、生息域を守れるのか否かが不明ながら、季節は蛙が出る頃を迎えており、もう衰弱することはない環境にあることが報告されていました。