海の事業者が頑張ってきたのに残念です。2002年2月28日にグリーンワーカー事業で発見された6匹のオニヒトデ。この衝撃に取り組んできた八重山ダイビング協会と八重山漁協。両団体の尽力で、約5年間、大量発生を封じることにほぼ成功。侵入源を押さえて、石西礁湖内への拡散を阻止してきました。ところが、12月14日の八重山ダイビング協会のオニヒトデ駆除でなんと2センチサイズの2年ものオニヒトデが、200mほどの狭い場所で約256匹も捕獲されました。悪夢の30年前を思い起こさせる恐ろしい事態です。宮古から奄美までズタズタの海にあって、兆候の早期発見に成功した八重山は、唯一異常発生を避けられてきました。しかし今は「もうこれまでか」と、悲壮感が海関係者から出てきています。今年7月からはじまったサンゴの白化現象でしばらくオニヒトデの話題が遠のきましたが、サンゴ白化現象が納まりだしてはじまったのは、このオニヒトデの広範囲な発見情報。発生場所が広がってしまえば、もはや来年のオニヒトデ産卵期までの駆除はかなり厳しくなります。来年4月に産卵を迎えるオニヒトデ達は2年もの。いわば、2005年の駆除漏れオニヒトデの産卵で広がったと考えられる話もあります。駆除の実績は2003年に約700匹駆除。2004年約4800匹。2005年7500匹、2006年4779匹。2007年に押さえきったと思いきや、広い範囲でオニヒトデが見られ、これらが産卵すれば、もう手が付けられません。