赤土の貯水池

赤土の貯水池

 3月3日の大雨で、最近できたばかりの宮良川近くの貯水升が満タンです。濾過装置は利いている様子は残念ながらありません。3月4日は晴れたものの、5日も雨です。6日には赤土で宮良湾が真っ赤になりました。貯まりきってしまえば、あとは流れるにまかすだけ。雨が降れば、海では赤土の流出が起こります。宮良湾は真っ赤に染まりました。 密林亜熱帯の石垣島において、雨のあとの赤土の流出を生み出したのは、本土からの開発が一因です。昔の石垣島の平野部は、いたるところに洞窟が空いており、危険な場所が多数ありました。しかしそれは人や畜獣にとってのもの。その穴は、長雨で発生する雨水をことごとく吸収し、赤土に触れないままに、地中へ雨水を浸透しました。復帰後、土地改良などの開発が始まると、危険だからと穴を赤土で埋め尽くし、珊瑚石灰岩の岩盤を削り、畑に山の赤土を敷き詰めて耕作地を作り出しました。そして、豪雨で発生する雨水を処理するために排水路の建設です。オーバーフローする排水路は、運び込んだ赤土を海へ流す装置でしかなかった。 今、新空港予定地は浸透性の高い地質エリアが広がります。周囲の赤土が、進入して来れば、目詰まりします。周囲のオーバーフローした水が新空港の建設現場こないようにすることが、いまのところの新空港の工事現場における主要な赤土対策のようです。

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