水産総合研究センターの昼ごはん

水産総合研究センターの昼ごはん
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 石垣島北西部、桴海にある、独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所亜熱帯研究センター。八重山諸島周辺沿岸域の亜熱帯地域特有の水産資源を管理し、それらが生息できる環境を保全する方法を研究している。
 長崎県に本庁があり、東シナ海から、ここ南西諸島の海域までを調査区域としている。ここ、亜熱帯研究センターは1994年に開所。亜熱帯資源管理グループ、亜熱帯生態系グループ、生産技術グループの3つの研究班に分かれ、現在は、サンゴやマグロ、ナミハタ(サッコーミーバイ)の研究を主に行っている。成果は、地元の海人たちにも報告し活用してもらうほか、科学的なデータとして、世界中の研究者たちにも報告される。
 研究員は、魚や海が好きで、専門的に学んできたプロフェッショナルな人たち。亜熱帯資源管理グループ主任の名波敦さんは、現在、ナミハタの産卵場所を保護をするための調査や検証を担当している。小浜島と西表島の間にあるヨナラ水道のほうに潜水調査に出かけることも。同グループではほかにも、マグロ類の漁獲量や年齢、成長などのデータも解析している。
 亜熱帯生態系グループでは、主任の鈴木豪さんを筆頭に、サンゴに共生する褐虫藻の研究などをしている。健康なサンゴには褐虫藻が生息しているが、海水温が30℃を超えると褐虫藻が耐えられなくなり、体外に出てしまうことで白化が起こるという。近年、サンゴの白化現象によるサンゴの減少が広くいわれているが、いかに守っていけるか、そして増やしていけるかと、日々奮闘している。
 海洋科学博士であり、石垣や九州各地の同所に長年勤務してきた照屋和久センター長は、「ここの海は、本土から見たら、国内の研究というより、インドネシアやタヒチなどの熱帯に近い。ここでの研究の成果を今以上にもっと海外にもっていきたい」と話す。
 12時から13時がお昼休憩の時間。みなさん集まって和やかに昼食をとる。この日は、調査に出ている人もいて、いつもより少なめの人数。しばし休憩をとって、またデスクに向かう。現地調査とデスクワークは半々くらいだという。
 敷地内には標本展示棟があり、いつでも無料で見学できる。地元の海に生息するサンゴや魚の標本が多数展示されている。そして、毎年1年に1回、施設の一般公開イベントをしており、ここでの研究の紹介をしたり、実際生物を見学したり、ふれあいできる機会を設けている。今年は10月25日(日)に開催予定。「ぜひ訪れてもらい、地元の海やそこにいる生物を身近に感じてほしい」と照屋さんは話す。

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