平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築

平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築
平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築
平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築
平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築
平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築
平得 西表邸 工事着工まで2年 畑だった土地に念願のマイホームを建築

昨年12月に完成した、平得にある西表さん邸。スタイリッシュな外観が目を引くが、実はこの場所は家が建つまで畑だったという。
 施主の西表明人さんが、最初に設計事務所・プラントプランに相談に行ったのは2011年5月。畑だった農地の転用の許可を受けるために、まずは農用地区域からの当該農地の除外(農振除外)をすることが必要だった。さらに建物を建てる場合には敷地が道路に接している必要があったが、準備していた道路までの土地にも問題が見つかり、当時は建築が不可能な状況だったという。いろいろな問題が重なり建築条件の整備にはとてもとても粘り強い検討が必要だった。しかし諦めなかった西表さんは設計事務所の協力も得て、2013年4月にようやく建築の許可を得ることができた。家を建てようと構想を始めて実に2年後のことだった。
「以前住んでいた家は狭くて、家族全員が川の字になって寝ていたんですよ」と明人さんは笑う。現在高校2年になる長男の玲士くんは、家を建てると聞いて「超嬉しかった!」と当時の心境を話すも、なかなか工事が始まらない状況に待ち遠しさを感じていたことだろう。新しい家では自分の部屋も作ってもらい、インターネット回線を繋ぎ、パソコンをしたりオンラインゲームもして、芝生の庭ではバーベキューもしたい。そんな期待が膨らんだからだろうか、今ではよく大勢の友達が家に遊びにきて、リビングでゲームをして盛り上がっているそうだ。今年の夏は、家族や友達たちとバーベキューしている場面が目に浮かんでくる。
 ようやく実現した自分たちのマイホーム。まだ住み始めたばかりで今後のことはわからないと明人さんはいうが、「子どもたちに自分の実家を作ってあげることができてよかった」と感慨深く話す。「この家から新たな家族の歴史を刻んでいきたい」と語った。
 
 
<設計のポイントを プラントプランの宮良高彰さんに聞きました!>
「建物は南向きで、リビングや床の間、仏壇も南か東向き…」とよく言いますが、日当たりやいろいろな気候の条件から、このように言われるようになったのではないかと思います。しかし敷地の場所と周囲の条件によっては、必ずしもこれらが正解とは限らないと考えています。
 今回の住宅は、公共の建物が南側にあること、敷地への進入路が北側にあることから、庭とリビングを北側にして外部からの視線が気にならないように計画しました。お客様のご理解もあり、すぐそばにたくさんの人がいる環境でも、落ち着くことができる建物にできたのではないかと思います。
 完成までの間には、道路の法的条件の調整にかなりの時間を要しました。解決策に前例がなかったことが原因ですが、その間のお客様のご理解と、加えて背中を押していただいた事が、いい建物ができた一番の要因ではなかったかと、振り返る中でとても強く感じています。

<建築データ>
所在地:石垣市平得
敷地面積:377.97㎡
建築面積:137.33㎡
床面積:104.57
引渡し日:2013年12月
設計:(有)PLAN t PLAN TEL:87-7205
http://www4.ocn.ne.jp/~planx2/

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