(1)牧志宗得・つるゑ夫妻

(1)牧志宗得・つるゑ夫妻

1967(昭和42)年、牧志宗得先生が81歳のとき、勲四等瑞宝章を授章されました。その記念に撮影したのがこの写真です。
 場所は字大川198番地の牧志医院。先生の自宅兼診療所です。牧志先生は患者に優しくてたいへん人気がありました。
 また、第2代石垣市長として3期つとめられたことでも有名でした。特に石垣島に上水道を引かれたことは先生の功績としてよく知られています(1953年)。当時の人たちは、水道水のことを「牧志ビール!!」と呼んだほどです。
 ぼくもこの素晴らしい功績に浴したいという思いで撮影にのぞみました。見るからに優しく、口数の少ない先生だけに、撮影は淡々と進められました。
 途中、奥様のつるゑ様が、先生の後ろに、控えめな印象でお立ちになられました。奥様も八重山の教育に大きな功績を残された方です。
 撮影中、先生と奥様が言葉を交わされることはありませんでしたが、お互いに見つめ合うような場面が何度かありました。終始あたたかな雰囲気に包まれた撮影であったのを今も覚えています。

石垣 佳彦

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