9月20日、崎枝小中学校で、NPO花と緑の石垣島によるデイゴヒメコバチ防除学習が行われた。校内のデイゴ12本に薬剤が注入され、そのうち2本のデイゴには児童生徒13人により樹幹注射が行われた。
デイゴヒメコバチ防除学習は、20
10年から実施されているデイゴ再生プロジェクトの一環。県や市から委託を受けたNPO花と緑の石垣島により、これまで2010年度に131本、2011年度に150本のデイゴに薬剤が注入されている。注射されたデイゴのうち約7割に効果が現れているといい、今年度は400本の注入を目指しているという。
注入の前に生徒たちは、NPOの波照間壮太さんからデイゴを枯死させるデイゴヒメコバチの説明を受け、ひとりずつデイゴへの薬剤注射を体験。小学3年の野村大河くんは「デイゴを守るために、注射をしないといけないことがわかってよかった」と話し、6年の石垣友蘭さんは「来年たくさんのデイゴの花が咲くのが楽しみ」と開花を期待した。清水ちか子校長先生は「こうやって子どもたちの手でデイゴが守られることは良いこと。沖縄の県花であるデイゴに対する関心を深めてほしい」と話した。
注入された薬は、ヒメコバチを駆除する薬ではなく、デイゴを元気にする薬で、これからも長期的に対策をしていくことが必要だという。NPOの波平長吉代表理事は「これから島を担っていく子どもたちに興味を持ってもらい、デイゴを守っていくという気持ちを育んでほしい」と話した。