尖閣購入などいらぬお世話

 沖縄県議会議員選挙は与野党とも普天間基地の県外移設を主張したため争点なき選挙となり、その結果仲井真知事の与党は二十一議席、野党系は二十七議席という結果となった。争点がなければ、有権者は現状維持を望む。そのなかで、民意を裏切り続ける民主党は全滅かと思ったが、一議席をかろうじて確保した。当然の報いである。だれも民主党に期待などしていないのだ。
 それにしても民主党政権このていたらくアメリカ隷従、増税、大飯原発再開、権力維持のためならなりふりかまわず自公ににじり寄る。フサシティ(ゴミ捨て場)視の沖縄政策? 国民を裏切った民主党は衆議院選挙が実施されれば沖縄県議会議員選挙同様目も当てられないほど惨敗を喫するだろう。次期政権? どの党がなろうが、お先真っ暗だ。
 さて、保守二名、革新一名が立候補した八重山の県議選、高嶺善伸(革新)砂川利勝(自民)が当選した。前評判が高く、運動量で他を圧倒していた大浜一郎(自民)は上滑りして落選した。マスコミは革新一議席死守堅持だのとか報じていたが、保守が二議席を占めるのは小選挙区制のかつての立法院選挙ならいざ知らず絶対ありえない。
 革新固定票は一万前後で推移しており、ヤマトからの移住者が増えたとはいえ自公がいかに頑張っても、宮古票が固まったと言っても独占は無理というものだ。また、独占は八重山にとって良いことではない。
 政策については、自衛隊配備で保革に違いがあるのは当然だが、医療問題では八重山病院の独立行政化の是非について砂川氏は「離島医療を守るために独法化は許されない」と反対、高嶺氏は「離島住民の命を粗末にするとの阻止の構え」(八重山毎日新聞六月十日)と両氏とも県の方針に反対している。公約を裏切ることなく独法化に反対して欲しい。
 望むべくは、県政与野党とはいえ、八重山目線を堅持して欲しい。浮かれ女のように取引と裏切りは八重山を貶めるだけである。
 さて、石原都知事が尖閣諸島を購入する計画をぶちあげ国に代わり東京都が実効支配する、尖閣諸島に自衛隊を配備する、漁港整備するだの購入基金が10億を越えたなどと、石原都知事や自民党石原幹事長親子の威勢のいい発言が続いている。
 石原知事は所有権移転後、尖閣諸島に東京都庁尖閣支所を開設し、猪瀬副知事を常駐させ、民兵でも置き中国に対抗するつもりであろうかと思ったりしたのだが、なんのなんの、国を揺さぶるためのパフォーマンスであることが明白となった。六月十一日衆議院決算行政監視委員会で尖閣購入について「本来は国がやるべきだ。東京都がやるのは筋違いだがやらざるを得ない」状況と強調。尖閣購入目的は「自分の家に強盗が入ると云うているのに戸締りをしない国がどこにあるか」(産経新聞6/12)と述べている。強盗(中国であろう)が今にも尖閣諸島に押し入り占拠しようとしていると本気で考えているのであろうか。笑止千万。石原はいたずらに外交問題に摩擦を引き起こしているだけである。
 尖閣諸島に石原等が上陸すれば、当然、中国は対抗措置に出るだろう。緊張が高まり、紛争や武力衝突の危険性が高まるのは当然である。はた迷惑なのは一衣帯水にある石垣市であり八重山である。中国と紛争や武力衝突が起きた場合、真っ先に犠牲を蒙るのはこの地域である。紛争地から遠距離にある石原知事や東京都民はなにも傷つかない。自らは一切使用できない原子力発電所を東京都民が享受するために設置し、東日本大震災で原発被害を受けている福島県と同じである。石原知事、東京都民による尖閣購入などいらぬお世話である。
 あ~、惨めなのは我が石垣市である。「鷹ン舞いやー烏ん舞い舞い」という諺がある。分限を忘れて他人の真似ごとをすることをいう。中山市長は東京都が尖閣を購入したあと島の環境保全の調査や維持管理のために寄付金を六月五日から募った。東京都が購入したあとなぜ石垣市が環境保全調査や、維持管理をしなければならないのか。まるで下駄番ではないか。東京都のため自治をかき乱されているのに…。
 市長の目線はブ・キ・ミ。

大田 静男

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