八重山の人材育成の危機について思う…。
入梅したものの、今年も中々雨が落ちてきません。昨年の日照りを思い出します。
先月開催された「八重山の産業まつり」では無事にビーフジャーキーの第一弾試作品を発表することができました。伊江島の皆様ありがとう。そして、「いつもやいまのコラム読んでいますよー」と何人かにお声をかけていただきとても嬉しく思いました。
今、私は後継者の育成に悩んでいます。まだ若いじゃないか、と叱られることもしばしばですが、ネクストレベルに進むためには避けては通れない道のりです。しかしここ八重山、「仕事」を真剣に捉える若者が非常に少ないように感じます。お金をもらえればいい、楽な仕事をしたい、遊びたいというようなオーラが見え見えなのです。真剣に仕事をするなら遊びも結構、ワーカホリックな血が濃く流れる私は羨ましくも妬ましくもあったりします。
その原因は何なんだろうって分析を試みた時期もあります。結論は出ていませんが、家業(もしくは家庭)の手伝いよりも部活などが優先されるからなのかなと思ったり。内地ではありえないのですが、夜遅く美崎町の居酒屋に子連れで入る親の姿を見たり、そこには色んな原因があるようです。
私は、家業(牧場+製造業)の手伝いが常に最優先で、それをおざなりにするとご飯をもらえないような家に育ちました。当時は嫌で嫌で堪らなかったけど、今自分の子供たちを同じ目に遭わせてしまっています。一人での子育てに手がまわらないというのもありますが、子供の頃から「働く」ことの意味や意義を教えてあげたいと思っているからです。ワーカホリックの血が確実に受け継がれています。
八重山の離島の子供たちは、高校から島を離れます。ひとり立ちが石垣や内地の子供たちよりも3年~7年早いのです。その分、社会に出たときに恥ずかしくないような人間に育ってなければなりません。そうすると親として教えられる期間も短くなりますね、責任重大です。
思うのですが、規模の大きな離島に小さくてもいいから高校を設置できないのかなと…。高校でなくても職業訓練校でも専門学校でもいいと最近は考えています。いろんな方とこの話をしましたが、高校がなくて当たり前というお話しか聞けないのです。何で?
なくても、必要ならば作ろうよ!ってノリで発言したこともあります。島の文化を継承し、島をきちんと「伝える」ことができる人材づくり。これは他の島の教育機関では不可能です。
八重山の公立学校の先生のうち、八重山出身者は2割程度。医師は数えるほど、今年18年ぶりに現役で医学部合格と話題にもなっていましたね。
地域で必要な人材を外部調達していては、その地域は廃れるだけです。今こそ教育にお金をかけ、金銭的な負担を心配しないで必要な教育なり訓練をを受ける機会を八重山の3市町には積極的に取り組んでいただきたいです。今投資してもその子供たちが花開くのは20年以上先のこと…。
「今」でなければ、もう間に合いません。